CLOSE

製造業で役立つ資格15選! 資格取得のメリット、資格選びのポイントは?

2024.12.25

製造業には数多くの資格があります。製造業界でキャリアアップを目指すためには、製造業に関連する資格の取得が大きく関わってきます。しかし、数多くある資格の中で、どんな資格を取得しておくと有利なのか、自分に合っている資格はどんなものか、見つけだすのは難しいですよね。
そこで、本記事では製造業で資格を取るべきメリットや資格選びのポイント、製造業で役立つ資格15選、製造業以外でのおすすめの資格、資格取得のための勉強方法、資格を生かせる会社の選び方などについて詳しく解説していきます。
これから製造業の仕事をしてみたいと思っている方、すでに製造業で働いている方もぜひ参考にしてみてくださいね。

目次

製造業で資格を取るべきメリットとは?

まずは、製造業で資格を取るべきメリットについて解説していきます。

・給料や待遇アップにつながる
・自分のアピールポイントになる
・仕事の幅が広がる
・将来的なキャリアアップにつながる

上記4つのメリットをそれぞれ説明します。
一つずつ見ていきましょう。

給料や待遇アップにつながる

製造業では、基本給だけでなく、昇給や残業手当でも収入を得ることができます。しかし、製造業ではこの他にも収入を得ることができる方法があります。
それは、資格を取得していることです。
勤務先で役立つ資格を取得している場合、資格手当がもらえます。また、会社によっては資格取得にかかる費用も負担してもらえる場合もあります。資格手当は正社員だけでなく、派遣社員や契約社員、アルバイトの方にも付与される可能性も大いにあるため、高収入も期待できるでしょう。

自分のアピールポイントになる

資格を取得していると、自身のアピールポイントとなるため、有利な条件で転職できる可能性が高まります。会社側としても、資格を持っている人は知識やスキルがあるため安心して採用できます。また、会社によっては即戦力になる人材確保のために、資格を保有していることを必須条件にしているところや好条件で迎え入れる会社も増えています。

仕事の幅が広がる

資格を持っていることで、就職や転職の際により多くの選択肢から自分に合った仕事を選ぶことができます。また、資格を取得するために講習を受けたり、自分で勉強したりすることで、新たに知識やスキルが磨かれ、現在の仕事においてもスキルアップやクオリティアップにつながるでしょう。
その他、フォークリフト運転やクレーンの運転、危険物の取り扱いなど、特定の資格を持っていなければできない仕事もあります。これらの資格を取得することで、仕事の幅が広がるだけでなく、キャリアアップの可能性も広がります。

将来的なキャリアアップにつながる

資格を持っていることは、給料アップにつながるだけでなく、キャリアアップにもつながります。製造業での管理者や責任者になるためには、生産管理や安全管理、衛生管理などの資格に加えて、実務経験も必要になります。これらの資格を持っていると、いずれ管理者の枠が空いた際に、抜擢されやすくなります。昇進をしたいと強く望まれている方は、こうした資格を取っておくこともおすすめします。

取得する資格選びのポイント

では、取得する資格のポイントについて解説していきましょう。

・国家資格から探す
・仕事に役立つ資格の情報を知る
・資格の難易度と勉強時間を調べる
・自分のキャリアプランに合っているか確認する

上記4つのポイントをそれぞれ説明します。
一つずつ見ていきましょう。

国家資格から探す

国家資格とは、国の法律に基づいて、各種分野における能力や知識、技能などが基準に達していることを認定している資格のことです。難易度は高めですが、社会的信用性も高いため、まずは自分に必要な国家資格を探して、取得を検討してみましょう。

仕事に役立つ資格の情報を知る

資格を取得する上で大切なのは、資格が仕事に関係しているかどうかです。資格は取得するだけでなく、取得した後、仕事に生かされることが重要となります。そのため、今の職場で昇給やキャリアアップを目指している場合、今の仕事に役立つ資格について情報を集めましょう。また、転職を考えている方は、転職先で生かせる資格や自分が興味を持った資格について、仕事でどのようにつなげられるのか、情報を集めてみましょう。

資格の難易度と勉強時間を調べる

資格にはそれぞれ難易度があり、難易度が高い資格ほど、取得にはより高度な知識や技術、経験が必要となります。難易度が高い資格を取得できれば、昇給やキャリアアップ、転職の際にも有利に進められるというメリットがあります。しかし、難易度の高い資格は取得するまでに長い時間を要する場合もあるため、慎重に検討したほうがいいでしょう。まずは自分の将来の目標や興味を持っている分野で、どの程度の資格が必要とされているのかをしっかり調べてみましょう。

自分のキャリアプランに合っているか確認する

取得する資格を決めたら、資格について調べると同時に、自分のキャリアプランに合っているかどうかも確認してみましょう。製造業に限らず、今の仕事や自分が目指している仕事に役立つ資格を選び取得することが大切です。

【職種】製造業で役立つ資格15選

では、ここから製造業で役立つ資格15選を紹介します。

・製造業全般で人気の資格
・食品製造業
・機械製造業
・医薬品製造業

上記4つに分け、それぞれの職種に関する資格について解説します。
一つずつ紹介していきましょう。

製造業全般で人気の資格

エネルギー管理士

エネルギー管理士は、燃料や電気消費量が多い工場のエネルギー使用量について、監視・改善の指揮を執り、省エネ対策推進という重要な役割を担うため、製造メーカー全般において需要が高く、安定した収入を得られる可能性が高い資格です。また、エネルギー管理士は、法定選任の要件があり、景気変動の影響を受けにくいことから一定の雇用が確保されること、経験を積めば転職市場でも好条件で就職できる可能性が高いことから人気があります。

フォークリフト運転技能士

フォークリフト運転技能士は、フォークリフトの運転技能を持っていることを証明する資格です。この資格を取得する際、最大荷重1トン未満のフォークリフトを運転する場合は特別教育を受講する必要があります。また、1トン以上のフォークリフトを運転するためには、フォークリフト運転技能講習を受けることと、学科や実技の試験も必要となります。フォークリフト運転技能士は、物流や倉庫業界など、荷物の運搬や保管が必要なさまざまな職場で活躍できます。

電気工事士

電気工事士とは、電気工事の設計や施工など、電気関連の作業を行うことができる資格です。この資格を取得していると、配線工事や電気設備の点検・保守、制御盤の組立など専門的な業務を行うことができます。電気工事士には、「第一種電気工事士」と「第二種電気工事士」の2種類があり、第二種は一般住宅や店舗など、小規模な施設の工事に限定されますが、第一種はビルや工場などの大規模な施設の工事も可能となります。電気工事士は、建設業や製造業、エネルギー関連など、電気工事に関わる多くの業界で需要があります。

ボイラー技士

ボイラー技士は、ボイラーの運転やメンテナンスを行う際に必要な資格です。ボイラー技士は、2級・1級・特級の3つに分類されます。2級は受験資格がなく誰でも受験できますが、1級と特級は一定の条件を満たしていることが必須条件となります。この資格を取得していると、工場や建設現場、ホテル、病院などで幅広く活躍できます。

CAD利用技術者

CADとはコンピューターを使用して、設計や製図を行うシステムのことです。現在CADは広く取り入れられ、ものづくりの現場において欠かすことのできないツールとなっています。CAD利用技術者試験は「2次元CAD利用技術者試験(基礎・2級・1級)」と「3次元CAD利用技術者試験(2級・準1級・1級)」の2種類の試験があります。受験資格はどちらも2級までは特にありませんが、準1級・1級を受験する場合は2級に合格している必要があります。機械設計や建築設計、土木設計、自動車メーカー、住宅メーカーなどコンピューターで設計を行っている業種であれば、その他さまざまな業界で活躍できる資格です。

衛生管理者

衛生管理者とは、職場の衛生管理や労働者が安全な環境で仕事ができるように管理することができる国家資格です。衛生管理者の資格は、「第一種衛生管理者」と「第二種衛生管理者」の2種類に分類されます。第一種では有害業務を含む業種でも働くことができますが、第二種では有害業務が含まれない業種でのみ働くことになります。製造業の多くでは、全ての業種に対応できる第一種衛生管理者のほうが重宝されやすい傾向にあります。資格保有者はそれほど多くないため、就職や転職の際は、即戦力として採用される可能性が高いでしょう。

食品製造業

品質管理検定(QC検定)

品質管理検定は、品質管理(Quality Control)についての知識や能力を認定するために設けている資格です。品質管理検定は、1級・準1級・2級・3級・4級の5つに分類されます。難易度が最も高い1級を取得すると、高度な知識が求められ、品質管理全般の知識が必要な業務に携わることができます。製造業だけにとどまらず、あらゆる業種で求められるため、取得できれば製造業はもちろん、製造業以外の就職・転職でも有利になります。

食品衛生管理者

食品衛生管理者とは、食品や添加物を製造・加工する施設で食品の衛生を管理する国家資格です。指定された食品を加工・製造する際に、食品衛生管理者を配置しなければいけないと義務付けられています。食品衛生管理者を取得するためには、まず、医師・歯科医師・薬剤師・獣医師の免許取得が挙げられます。次に、食品衛生管理者養成施設で学ぶ方法、その他食品衛生管理者登録講習会でも取得することができます。ただし、この講習会は高等学校を卒業し、食品衛生管理者を設置しなければいけない施設で、衛生管理業務に3年以上従事した方しか参加できません。このように取得するまでには時間がかかりますが、取得できれば仕事の幅が大幅に広がります。

管理栄養士

管理栄養士は、病気を患っている方や高齢で食事がとりづらくなっている方、また、健康な方にも一人ひとりに合わせて専門的な知識と技術で栄養指導や栄養管理を行うことができる国家資格です。資格を取得するためには、まず高校卒業後、管理栄養士養成課程もしくは栄養士養成課程のある大学、短期大学、専門学校に入学し、所定の単位を取得し卒業することが必要です。卒業し、栄養士の免許を取得後、管理栄養士国家試験に合格した上で、管理栄養士の免許を取得できます。医療現場や学校給食など幅広い職種で需要がありますが、製造業では食品メーカーなどで働く際、管理栄養士の資格があると、商品の企画や商品開発、職場内の衛生チェックや栄養素の分析などさまざまな仕事に挑戦できます。

機械製造業

電子機器組立技能士

電子機器組立技能士は、その名の通り、電子機器の組立や修理に必要な知識と技能を持っている方が称することができる国家資格です。電子機器組立技能士は、特級・1級、単一等級・2級・3級の4種類に分類されます。資格を取得するためには、電子機器組立技能検定を受ける必要があります。このとき、3級までは受験資格は特にありませんが、それ以上の等級になると実務経験が必要となり、必要な実務経験の長さは、受験する等級によって違います。電子機器組立技能士は、電子機器の製造・組立・修理・保守など幅広い業界での活躍が期待できます。

機械保全技能士

機械保全技能士とは、製造現場の機械のメンテナンスや修理などの保全業務を行える国家資格です。機械保全技能士は、特級・1級・2級・3級の4種類に分類されます。資格を取得するためには、機械保全技能検定を受ける必要があり、3級の受験資格は特にありませんが、それ以上の等級になると、それぞれ実務経験が必要となります。機械保全技能士は、あらゆる製造現場で活躍することができる資格なので取得していて損はありません。

溶接技術者(アーク溶接作業者、ガス溶接作業者、ボイラー溶接士)

溶接技術者には、アーク溶接作業者やガス溶接作業者、ボイラー溶接士などの資格があります。初心者向けの資格として、アーク溶接作業者、ガス溶接作業者があります。
アーク溶接は多くの金属の溶接に用いられており、「アーク溶接等の業務に係る特別教育」を修了すると資格取得となります。アーク溶接作業者は、自動車工場や鉄工所、造船所、建設業でも需要があります。
ガス溶接作業者は、アセチレンなどの加熱性ガスと酸素を用いて溶接や溶断を行います。ガス溶接作業者は、ガス溶接技能講習を修了し、学科の修了試験に合格することによって取得できる資格です。ガス溶接作業者も自動車工場や造船所を中心に、鉄工所や建設業で活躍できます。
ボイラー溶接士は、ミスがあると重大な事故を招きかねない重要な作業領域であるため、国家資格が設けられています。ボイラー溶接士には、「普通ボイラー溶接士」と「特別ボイラー溶接士」があり、資格を取得するためにはそれぞれ学科試験と実技試験へ合格する必要があります。ボイラーを製造する工場や発電所などで需要があり、高度な技術が必要であり、有資格者は限られているため、ニーズが高いといえます。

医薬品製造業

薬剤師

薬剤師とは、医薬品の専門知識を持ち、処方箋に基づく薬の調剤や患者への服薬指導を行える国家資格です。薬剤師になるためには、薬学系の6年制大学で所定のカリキュラムを修了し、薬剤師国家試験に合格する必要があります。薬剤師は主に調剤薬局や病院で活躍しています。

危険物取扱者

危険物取扱者は、消防法で定められた危険物を取り扱う際に必要な国家資格で、難易度の高い順から甲・乙・丙の3つに分類されます。この資格を取得していると、危険物の取り扱いや保管、積み下ろしなどを行うことができます。製薬企業や食品メーカー、化学工場、ガソリンスタンドなど、さまざまな仕事で活躍できます。製薬会社では、危険物に指定されている薬品の管理を任されることがあり、また顧客に危険物の取り扱い方を説明する必要もあるため、危険物取扱者の資格を取得していれば転職にも有利です。

MR認定資格

MR(Medical Representatives)とは、医薬情報担当者の略称であり、医療機関へ医薬品情報の提供・収集を行っています。MR認定資格はMRにとって必須ではありませんが、多くの企業がMR認定証取得を義務付けています。MRの資格を取得するためには、製薬会社に入社し、社内教育で資格取得の勉強をしてMR認定試験に合格する必要があります。MRの資格は最初に認定を受けてから5年間有効です。資格取得から5年が経過したら、資格の更新を忘れずに行いましょう。

資格取得のための勉強方法

では、資格取得のための勉強方法について解説します。

・受験方法と費用を調べる
・過去問テキストや教材を買う
・自分のレベルに合う講座を受ける
・継続した学習ルーティンを作る

上記4つの項目についてそれぞれ説明します。
一つずつ見ていきましょう。

受験方法と費用を調べる

まずは、取得したい資格の受験方法について調べましょう。資格によって受験資格や費用はさまざまです。受験資格はどのようなものがあるか、試験の方法はどのようなものか、費用はどれくらいかかるのか、スムーズに受験するためにも詳しく調べておきましょう。

過去問テキストや教材を買う

受験する資格が決まったら、過去問や資格取得攻略本などの教材を買いましょう。勉強方法の例として、過去問を3~5年分ほど揃えて勉強すると問題の傾向や似たような問題を理解できるでしょう。その後、間違えた問題について、教材を読んで知識を増やしていくと効果的に勉強を進められるはずです。このように、自分なりの方法で構いませんので過去問や攻略本などの教材を使用し、合格へ向けて日々勉強してみましょう。

自分のレベルに合う講座を受ける

資格の中には講座を受けるだけで取得できるものもあるため、自分のレベルに合った講座を受けて資格を取得する方法もあります。この場合も、受講したい資格についてよく調べ、検討してから講座を受けましょう。

継続した学習ルーティンを作る

資格取得の勉強は、何より継続して行うことが大切です。忙しい中で勉強時間を確保するのは大変ですが、勉強時間を1日30分からでも確保し、まずは1カ月継続してみましょう。勉強を習慣化できれば、最短で資格を取得できる可能性も高くなるので、きちんとスケジュールを立て、日々の学習ルーティンを作ることをおすすめします。

資格を生かせる会社はどう探す?

資格を取得、または資格を取得できる状況になったら、資格を生かせる会社を探しましょう。
ここからは、資格を生かせる会社の探し方について解説していきます。

・教育制度が充実しているかを確認する
・キャリアアップのための設備が整備されているか確認する
・エージェントに相談する
・会社見学に行く

上記4つの項目について説明します。
一つずつ見ていきましょう。

教育制度が充実しているかを確認する

資格を生かせる会社かどうかを調べる場合、まずは教育制度が充実しているかを確認しましょう。
教育制度が充実している会社は、人材育成に力を入れていると言えます。人材育成に力を入れているということは、社員を大切にする姿勢を持っているということです。このことから、資格を生かせる会社といえるでしょう。

キャリアアップのための設備が整備されているか確認する

人材育成に力を入れている会社は、キャリアアップのための設備もしっかり整っている傾向にあります。キャリアアップのための設備が整っている会社であれば、入社後でも十分に、資格を生かしてキャリアアップできる可能性が高いでしょう。

エージェントに相談する

自分では十分に調べられなかったり、不安があったりする場合には、エージェントに相談してみるのもいいでしょう。また、採用コーディネーターのサポートが受けられる求人サイトを活用するのもひとつの手です。

会社見学に行く

調べてみるだけでなく、直接会社見学に行き、仕事内容や社内の雰囲気、資格を生かせる環境かどうかを確認してみるのもいいでしょう。自分に合っていると感じ、会社で活躍しているイメージができれば、入社を検討してみましょう。

資格を生かして働こう!まずは【ものっぷ】への登録がおすすめです

ここまで、製造業で役立つ資格について紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。
製造業に役立つ資格は、数多くあります。まずは、たくさんの資格の中から、自分の仕事に必要な資格や就職したいと考えている企業に必要な資格を調べましょう。資格取得まで道のりは難しいものもありますが、取得することで仕事の幅が広がり、転職を有利に進めることができるようになります。
資格を取得したのち転職先を探す際は、ぜひ「ものっぷ」をご活用ください!
ものっぷは株式会社平山が運営している求人サイトで、資格を生かせる案件が豊富にあります(なお、応募状況により埋まっている可能性もあります)。ものっぷでは資格を生かせる求人はもちろん、あなたの希望に沿った案件にご応募いただけます。
すでに資格を取得している方、これから資格取得に向けて頑張ろうとしている方も、まずはものっぷに登録して、あなたに合った働き方や仕事を探してみましょう!

ものっぷではさまざまな製造に関する求人を紹介いたします。