CLOSE

無期雇用派遣に向いているのはどんな人? 特徴を6つ紹介

「派遣という働き方に興味はあるが、有期雇用と無期雇用にはどのような違いがあるのだろう?」
「正社員とよく似ていると聞くが、無期雇用派遣とは何が違うのだろう?」
この記事にたどり着いた方は、こうした疑問を抱きつつ、自分のキャリアプランや働き方に無期雇用派遣が合うかどうか知りたいと考えているのではないでしょうか。
無期雇用派遣は、有期雇用派遣や正社員の良さを兼ね備えつつも、実際にはどちらとも異なる働き方をいいます。本記事では、その特徴やメリット・デメリット、さらにどんな人に向いているのかを詳しく解説します。ぜひ参考にしてください。
この記事では、以下の項目について説明していきます。


・無期雇用派遣とは何か
・無期雇用派遣に向いている人の特徴6選
・無期雇用派遣のメリット
・無期雇用派遣のデメリット
・無期雇用派遣になるには何をすればいい?
・無期雇用派遣についての疑問を全解決

それでは、一つずつ詳しく見ていきましょう。

無期雇用派遣とは?

まずは、無期雇用派遣とはどのような働き方なのか解説していきます。

無期雇用派遣とは

派遣の働き方は「登録型」と「常用型」に大別されます。登録型派遣が派遣会社に登録し定められた期間、雇用契約を結ぶ(=有期雇用派遣)のに対し、常用型派遣は派遣会社と期限を設けず契約を結ぶ形(=無期雇用派遣)となります。ただし、常用型派遣でも契約内容によっては有期契約の場合もあります。
ここでいう「無期雇用派遣」とは、派遣社員が無期限の雇用契約を結び、派遣先で働く形態です。比較的新しい働き方であり、2015年の労働者派遣法改正よって誕生しました。
従来の有期雇用派遣との違いは、雇用が安定している点です。具体的には、派遣されていない待機期間においても派遣会社との雇用契約が継続し、給与が支払われます。またこの働き方は、さまざまな仕事のジャンルに挑戦したい若者や未経験者のキャリア育成も目的の一つとされています。

無期雇用派遣=正社員?

無期雇用派遣は正社員と似た面が多く、違いがわかりにくいかもしれません。無期雇用派遣の雇用主はあくまで派遣会社であり、派遣先企業の正社員とは待遇が異なります。派遣会社の待遇(例:月給制、ボーナス制度、福利厚生など)が充実している場合もあり、表面的には正社員と同様の安定感があります。ただし、昇進の機会が限られるので正社員との給与差が生じることがあります。また、派遣先のニーズに応じて業務が変わり、多様な経験を積むことができる点も特徴です。

無期雇用派遣の働き方

無期雇用派遣では、特定の業務を任されることが多く、基本的には有期雇用派遣と同様の業務内容で働きます。派遣会社と安定した雇用関係のもと、キャリアアップ研修などのサポートを受けながら、長期的なキャリア形成を目指すことが可能です。ただし、派遣先の勤務条件に従う必要があり、残業が難しい方や時短勤務を希望する方には向かない場合もあります。無期雇用派遣では時短勤務の選択肢がないことが多いので、柔軟な働き方を希望する場合は、他の働き方を検討するのも良いかもしれません。

無期雇用派遣の待遇

前述の通り、無期雇用派遣の雇用主は派遣会社であり、給与や賞与、就業条件は派遣会社の規定に従います。無期雇用派遣の場合、月給制をとる会社が多いようですが、同じ仕事をしていても、月給制は時給制よりも給与額面が減ってしまう場合があるので、一概に「月給制は給与が安定していて良い」と判断するのは時期尚早です。また、派遣会社の方針で待遇に差をつけていることがありますので、福利厚生や有休、昇給制度、手当などの内容も併せて派遣会社に確認しておくことが大切です。

無期雇用派遣に向いている人の特徴6選

次に、以下の通り「無期雇用派遣に向いている人の特徴6選」を解説します。

・柔軟性がある人
・プレッシャーをかけられるのが苦手な人
・同じ場所で長期的に働きたい人
・ワークライフバランスを重視したい人
・サポートを受けながら働きたい人
・コミュニケーションが取れる人

それでは、一つずつ見ていきましょう。

柔軟性がある人

無期雇用派遣に向いている人の特徴の一つとして、「柔軟性」が高いことが挙げられます。派遣先が変わる際には、新しい業務や人間関係に合わせて柔軟に適応することが求められます。柔軟性が高い人ほど職場が変わることへの抵抗がなく、むしろ新しい環境を楽しむことができる人が多いようです。また「郷に入れば郷に従え」と言われるように、新しい組織になじむためには、これまでの経験による固定概念にとらわれることなく、新しい職場の環境に対して臨機応変に取り組む柔軟性も必要です。

プレッシャーをかけられるのが苦手な人

無期雇用派遣は収入が安定していますが、責任が重くなるわけではありません。派遣社員として、派遣先で契約に基づいた業務を行うため、有期雇用派遣と同様に労働力を提供するだけという関係性に気楽さを感じる人も多いでしょう。そのため、「安定した収入を得たいが、責任のある仕事は避けたい」という人には向いています。また、出世争いが少なく、プレッシャーも軽減されるため、自分のペースで働けるのが特徴です。出世や昇進に興味がない人にとって、責任だけが増える状況を避けつつ安定した収入を得られるのは魅力的です。

同じ場所で長期的に働きたい人

無期雇用派遣は、派遣会社にとっての余計なブランク期間を短くするため、長期勤務が一般的です。また、有期雇用派遣のような3年契約の雇用ルールがないため、契約更新の不安が少なく、面倒な契約更新の手続きが不要なのでストレスフリーに働くことができます。同じ職場で長く働けるということは、経験や職歴を積みやすく、長期的なキャリアプランを立てやすくなります。キャリア形成を目指し短期間で派遣先が変わるのを避けたい人や、契約更新の手続きを煩わしく感じる人には、無期雇用派遣が向いているでしょう。

ワークライフバランスを重視したい人

無期雇用派遣は、正社員と比べるとワークライフバランスが取りやすい働き方として評価されることが多いようです。上述のように、契約更新の不安が少ないことで長期的な生活設計がしやすくなります。また、契約で決められた業務のみを担当するため、過度な残業や責任が発生しにくく、プライベートの時間を確保しやすい傾向があります。ただし、派遣先企業の方針や業務内容によっては、残業などでワークライフバランスが崩れることもあるため、派遣会社や派遣先との契約内容をよく確認することが重要です。

サポートを受けながら働きたい人

労働者派遣法により、派遣会社は派遣社員のキャリア形成支援制度を設け、「キャリアアップに資する教育訓練」を計画する義務があります。キャリア形成を目指した研修や資格取得制度が充実している派遣会社も多くあり、特に無期雇用派遣においては、長期的なスキルアップを図ることが可能です。さらに職場での人間関係の悩みなどを抱えた場合には、派遣会社が相談窓口となり派遣先へ交渉してくれるなどのサポートを受けられるので、精神的な面でも安心して働くことができます。

コミュニケーションが取れる人

前述したように、新しい環境になじむことにもつながりますが、無期雇用派遣に向いている人の特徴の一つに、「コミュニケーションが取れること」も挙げられます。特に新しい環境ではわからないことが多く、周りの人に教わりながら業務を進める場面が多くあります。その際、円滑にコミュニケーションを取れる能力が重要です。また、どんな仕事でも人と関わる場面があるため、コミュニケーション能力は必要不可欠です。スムーズな人間関係の構築ができる人は、無期雇用派遣での職場適応も容易でしょう。

無期雇用派遣のメリット

長期的なキャリアプランを立てやすい

無期雇用派遣の大きなメリットは、「長期間のキャリアプランを立てやすい」点です。有期雇用派遣では3年ルールにより、せっかく身に付けたスキルを生かせないまま派遣先が変わることもあり得ます。対して、無期雇用派遣では同じ職場で長く働けるため、スキルアップがしやすく、将来的に正社員への転身を考える場合にも有利です。また、未経験の業種に挑戦する際も、長期的に続けられることでキャリアを積みやすくなり、安心して将来を見据えたプランを構築できます。

給与制度が整っている

有期雇用派遣が「時給制」であるのに対し、無期雇用派遣は「月給制」をとる会社が多いことは大きな魅力の一つです。具体的な給与制度は派遣会社によって異なりますが、残業代や業績に応じた賞与、有給休暇の付与、寮費補助などの制度が整っている場合もあります。また、派遣先での働き具合に基づき昇給のチャンスもあり、モチベーションの向上につながります。ただし、雇用主は派遣会社のため、派遣先企業の正社員とは給与制度が異なる点には注意が必要です。

収入が安定している

無期雇用派遣は、有期雇用派遣の大きなデメリットである収入の不安定さをカバーしています。派遣会社に常時雇用されているため、次の派遣先が決まらない待機期間中でも給与が支給されます。また、正社員の場合は転職時に自ら応募し、採用されるまでの不安や手間がありますが、無期雇用派遣では派遣会社が次の派遣先を探してくれるため、再就職先が見つからないというリスクが低くなります。転職活動の負担が軽減され、仕事探しのストレスを減らせるのも大きなメリットです。

無期雇用派遣のデメリット

選考や面接をする必要がある

無期雇用派遣に登録するには、一般企業の採用と同様に書類選考や面接があり、全員が採用されるわけではありません。従来の有期雇用派遣では、一般的に正社員のような厳格な採用試験はなく、「登録して派遣先を紹介してもらうだけ」といったように、スピーディーに就業できることが多い印象です。一方、無期雇用派遣では契約期間を定めず給与が支払われるため、派遣会社が求める能力や意欲を持った人材が選ばれます。採用にはスキルや意欲が求められるため、面接などの事前準備が重要です。その分、就業まで時間がかかる場合もあり、選考のハードルが高い点がデメリットとなる場合もあります。

自由度が比較的低い

もう一つのデメリットとしては、従来の有期派遣雇用よりも働き方の自由度が低くなる点です。有期雇用派遣では、勤務日数や時間、勤務地を自身で選びやすく、契約終了後には新しい派遣先を自由に選び直すことができます。しかし、無期雇用派遣では待機期間中も給与が発生するため、派遣会社としては早く次の派遣先を決めようとします。その結果、希望に合わない案件でも受け入れなければならない場合もあります。収入と雇用の安定を得る代わりに、自由な働き方が制限されることを理解しておきましょう。

無期雇用派遣になるには何をすればいい?

それでは、実際に無期雇用派遣を目指すためのプロセスがどのようなものかを解説していきます。

自分がしたいことや今後のキャリアを整理する

無期雇用派遣を目指すには、まず自分のキャリアプランや希望する働き方を整理することが重要です。無期雇用派遣になる方法は二つあり、どちらが自分に適しているかを検討しましょう。一つ目は「無期雇用派遣の求人に応募する方法」です。求人サイトで探し、派遣会社の採用選考に通過すれば、すぐに無期雇用派遣として働くことができます。二つ目は「有期雇用派遣から無期雇用派遣に転換する方法」です。「無期転換ルール」に基づき、有期雇用派遣で5年間の更新が続いた場合、申請することで無期雇用派遣に転換することが可能です。

仕事探しのサービスや会社に登録する

キャリアの方向性が決まったら、無期雇用派遣を目指すための行動に移りましょう。「無期雇用派遣の求人に応募する方法」では、求人サイトで無期雇用派遣の条件を検索すれば簡単に求人が見つかります。複数の求人サイトに登録し、派遣会社の採用試験に挑戦することをおすすめします。一方、「有期雇用派遣から無期雇用派遣に転換する方法」では、採用試験は不要で勤務開始できることもありますが、通算5年以上の就業実績が必要です。挑戦したい業種がさまざまある場合には、まず有期雇用派遣で経験を積み、段階的に無期雇用派遣を目指すのも良い選択でしょう。

条件やサポート体制を確認する

前述の通り無期雇用派遣は、正社員に近い条件で働ける可能性があります。ただし、待遇や仕事の条件、サポート体制は派遣会社によって異なります。そのため、無期雇用派遣に登録する前に、派遣会社の就業条件やサポート体制をしっかり確認しておくことが大切です。「こんなはずじゃなかった」と後悔しないためにも、事前のリサーチは欠かせません。

選考対策をする

無期雇用派遣の求人に応募する際は、必ず派遣会社の採用選考を受ける必要があります。派遣という働き方において、採用選考のイメージは薄いかもしれませんが、事前の準備が大切です。選考では、経験やスキル、適性が評価され、派遣先の求める人材像に合っているかどうかも重要なポイントです。選考内容は、一般的な採用プロセスと同様に書類選考や面接が行われます。履歴書などの応募書類は、誤字や不備がないかを確認し、面接時にはスーツ、状況によってはオフィスカジュアルな服装で臨みましょう。

無期雇用派遣についての疑問を全解決

最後に、よくある疑問をまとめてみました。ぜひ参考にしてみてください。

契約終了になることはある?

正社員ではないため、契約解除の可能性は正社員よりも高いといえますが、真面目に働いている限り契約が終了するのは考えにくいでしょう。パートやアルバイト、派遣契約と比べても、契約期間が終了することは少ないとされています。社会人としてのルールを守りつつ誠実に勤務すれば、正社員にはないメリットを受けながら働くことが可能です。ただし、派遣会社の経済状態が悪化した場合などには、解雇通知を受けるリスクもあることは理解しておきましょう。

ボーナスはいくら?

無期雇用派遣社員になると、賞与が支給される可能性があります。派遣会社によって異なりますが、一般的には基本給の1カ月分が年に1~2回支払われることが多く、金額にすると10〜20万円ほどです。また、就業地域によっては地域手当が支給されることもあります。例えば、東京や千葉、大阪など特定の地域で勤務する場合に、その地域の生活コストに応じた手当が支給されることがあり、収入面でのサポートを受けられるメリットがあります。

いずれ正社員になれる?

結論として、無期雇用派遣から正社員になれる可能性は高いといえるでしょう。理由は、派遣スタッフから正社員に昇格するケースは意外と多く、勤務態度や成果が評価されスカウトされることがあるからです。さらに、キャリア形成支援制度があるため、今すぐ正社員を目指さなくても、スキルを磨きながら実績を積みたい方に無期雇用派遣は適しています。特に、ブランクがあり正社員への応募に自信がない方にも、無理なくキャリアを築ける点でおすすめです。

あなたに合った働き方を【ものっぷ】で探しませんか?

ここまで、無期雇用派遣について紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。
無期雇用派遣のメリット・デメリットを理解した上で、「自分に合った働き方かもしれない」と感じられた方も多いのではないでしょうか。
無期雇用派遣で仕事探しをしたい方は、ぜひ「ものっぷ」をご活用ください。ものっぷは株式会社平山が運営している求人サイトで、一部案件を除き「無期雇用派遣の求人情報」が掲載されています。
あなたの希望条件でお仕事を探し、ご応募いただけますので、無期雇用派遣に興味がある方は、ものっぷへの登録をおすすめします(なお、応募状況により定員が埋まってしまっている可能性もあります)。
ぜひ、ものっぷで、あなたに合った働き方や仕事を探していきましょう!

ものっぷではさまざまな製造に関する求人を紹介いたします。