転職を検討して求人を見ているという方は、社員寮のある求人を目にしたことがあるのではないでしょうか?
会社が提供する寮へ入居することになる社員寮での暮らしや、実際の働き方について、よくわからないままでの応募に不安を感じている方もいるかもしれません。
「社員寮って実際どんな感じなのかわからない」
「やめておいたほうがいいって声を聞いて不安に感じている」
本記事では、このように感じている方へ向けて、社員寮とは何なのかから実際の働き方やメリット・デメリットまで詳しく解説していきます。社員寮のある求人に興味を持っているという方は、ぜひ本記事の解説を参考にして不安や疑問を解消するために役立ててくださいね。
なお、本記事で例として挙げるものは、たくさんある中から代表的なものに絞った、基本知識となっています。
本記事でわかるポイント
・そもそも社員寮・社宅とは?
・「やめとけ」と言われる理由~デメリット~
・社員寮に住む3つのメリット
・住み込みの求人が多い職種は?
・社員寮暮らしで失敗しないためには
それでは、一つずつ詳しく見ていきましょう。
目次
そもそも社員寮・社宅とは?
社員寮・社宅とは、社員が生活するための住まいを企業が提供する制度です。
企業が所有している寮専用の物件や、既存のマンションやアパートを借り上げ、寮として利用している場合などがあります。社員寮・社宅はどちらも福利厚生として住環境補助の提供を担っており、会社が無料、または比較的安い賃料で社員に提供するものや、入居手続きや敷金礼金といった初期費用は会社負担で家賃は本人負担などの場合があります。
社員寮と社宅の違い
似た言葉としてよく使用される2つですが、法律上では社員寮と社宅に明確な違いはありません。
一般的な場合、社宅は「世帯向け住宅」を指し、社員寮は「単身者向け住宅」を指している場合が多くあります。一般的に世帯向けの社宅はキッチン・バスが完備された物件であることが多く、通常の賃貸のようなプライベート空間が確保しやすいという点がメリットです。
単身者向けの社員寮は、キッチンやバス・トイレ、洗濯等が共有スペースにある場合が多く、居室も一人部屋ではなく相部屋やシェアハウスのケースもあります。しかし、施設内に食堂が完備されている場合や、そのほか掃除や洗濯のサポートが用意されていることもあるなど、単身者向けの生活のサポートが提供されていることも少なくありません。
社員寮の種類
社員寮はいくつかの種類に分けられており、主に以下の3種類が挙げられます。
・独身寮
・単身赴任寮
・家族寮
独身寮と単身赴任寮とは、基本的には社員本人が1人暮らしをすることを前提に提供される寮です。
男性寮や女性寮といったように男女で分けている場合や、男女共同の場合、新入社員専用寮といったように入居対象を分けて用意していることがあります。家族寮とは、主に従業員本人とその家族が一緒に住むことを目的として作られている寮です。独身寮と比較すると夫婦や子ども世帯でも住みやすい間取りや広さが確保されており、通常の賃貸同様にキッチンやバスなどが備えられています。家族寮を希望する場合は、あらかじめ企業の担当者へ物件の希望条件を伝えておくと入居後の不満を回避しやすいでしょう。
「やめとけ」と言われる理由~デメリット~
社員寮について調べていると、「やめとけ」といった声を目にすることがあるかもしれません。
なぜ社員寮はやめておいたほうがよいとされるのか、ここからは社員寮の求人で考えられるデメリットを解説していきます。
社員寮がやめとけと言われる理由3点
・仕事を失うと家も失ってしまう
・プライベートな時間を確保しづらいことも
・寮ならではのルールがある
それでは、一つずつ詳しく見ていきましょう。
仕事を失うと家も失ってしまう
これは寮や社宅全般に言えることですが、住まいを企業が貸し出ししているということは、会社を辞めたらそこから出ていかねばならないということです。
退去日は会社によって異なり、辞めてから退去まで1~2週間ほど猶予が設けられている場合が多いですが、退去の際は余裕をもって引っ越しの計画をする必要があります。
社員寮は安価または無料で住まいが提供されている場合や、入居手続きや敷金礼金といった初期費用は会社負担で家賃は本人負担の場合など、月の出費を大きく減らしてくれる制度ですが、一般の賃貸へ引っ越せばこれまで以上の家賃を負担しなくてはならなくなります。
転職のタイミングによっては収入が一時的に途切れることもありますので、いざという時のことを考えて、引っ越しにかかる諸費用の資金は押さえておいたほうが良いでしょう。
プライベートな時間を確保しづらいことも
社員寮が敬遠される大きな要因の一つは、日々の生活でプライベートな時間が確保しづらい場合があるという点です。
借り上げ寮の場合は、自分で賃貸物件に住むのとほとんど同じなので問題ありません。
一方で企業の専用物件やルームシェアタイプの社員寮の場合は、その企業に勤めるほかの社員も一緒の物件に住んでいて、勤務場所に近い場所にあったり、洗濯・トイレなど共有の設備が多かったりします。そのため、出入りの際や共有スペースの施設を利用する際に職場の同僚や上司に鉢合うこともあり、そもそも相部屋であれば完全に一人の時間は持ちにくくなります。
帰宅後も職場の人間関係が続くため、付き合いが苦手な方や一人の時間が必要な方は注意が必要と言えるでしょう。また、会社によっては集合寮ではなく既存のマンションやアパートを借り上げ、個室寮としている場合もあるので事前に確認しておくことが大切です。
寮ならではのルールがある
社員同士のトラブルなく円満に過ごすため、寮ならではのルールが決められていることがあります。
ルールの内容や細かさは企業によって異なりますが、たとえば掃除当番の持ち回りやゴミ出し、門限のルールや設備の使い方が決められている場合などです。あくまで共同生活を快適にするために設けられている寮ごとのルールですので、事前にどのようなルールがあるのか確認しておくようにしましょう。
社員寮に住む3つのメリット
「やめとけ」と言われてしまうデメリットもありますが、社員寮へ入ることによるメリットも存在します。一般的に社員寮のデメリットといわれる点が苦ではないという方であれば、メリットを生かしながら快適に暮らすことができるでしょう。
社員寮に住むメリットは以下の3つが挙げられます
・生活コストの節約ができる
・通勤が便利
・社員同士の交流ができる
それでは、一つずつ詳しく見ていきましょう。
生活コストの節約ができる
社員寮の大きなメリットの一つは、賃料をはじめとした生活費を大幅に抑えられるということです。
通常の賃貸を借りるよりも半額ほど、または全額無料で住める場合もあり、自由に使えるお金や貯蓄を増やすことができます。入居時の敷金や礼金といった初期費用がない場合もあり、企業によっては水道・光熱費なども家賃に含まれていることもあるようです。また、社員寮によっては施設内に食堂が完備されていることもありますので、安価で栄養バランスの整った食事をすることができ、外食よりも出費を抑えられます。
通勤が便利
多くの場合、社員寮は会社の近隣か会社からのアクセスが良い場所に設けられているため、通勤も便利にすることができます。
長時間の満員電車による出勤のストレスが軽減されるだけでなく、通勤時間を最小限にできて余暇の時間にしっかりと休むことができます。勤務先が都心エリアの場合、近隣で賃貸を探す場合はどうしても賃料が高くなるため、都心部かつ会社に近い場所を格安で借りられるのは社員寮制度のメリットの一つです。
社員同士の交流ができる
キッチンやランドリー、バスルームなど、共同生活スペースが設けられている場合、居合わせた社員とのコミュニケーションが発生します。異なる部門の社員同士で交流ができるほか、新入社員の精神的サポートにもつながりますので、結果として職場でのチームワークも発揮しやすくなるでしょう。
住み込み求人が多い職種は?
住み込みでの仕事に興味を持っている方は、住み込みの求人数が多い職種で探してみるのが良いでしょう。
ここからは住み込みの求人が多い職種について解説していきますので、職種選びの際に参考にしてみてくださいね。
住み込み求人が多い職種4つ
・工場
・警備
・旅館
・建設
それでは、一つずつ詳しく見ていきましょう。
工場
住み込みの求人で特に多いのが工場勤務の求人で、未経験でもできる場合が多く比較的就職しやすいのがメリットです。
主な工場での仕事は、工場内でのライン作業やピッキング・梱包出荷などが含まれます。工場での住み込みの場合、正社員・アルバイトや派遣の他に期間工・契約社員などさまざまな働き方があります。期間工とは、限られた期間だけ働く雇用形態で、繁忙期にはスポットで求人が出されていることが多いので、興味がある方は求人をこまめに確認するとよいでしょう。
警備
警備員はイベント会場や会社、施設などで事件・事故などが起こらないよう警戒することが仕事です。
入社後の研修で護身術や知識を学ぶため初心者歓迎の求人も多く、チャレンジしやすい職種と言えるでしょう。住み込みであれば深夜や早朝勤務に理解のある社員同士で生活するため、生活音でトラブルになるリスクも少なく、近くの現場へすぐ出勤できるメリットがあります。
旅館
旅館やホテルの中でも、都市部から離れたリゾート地にある施設では、通勤時間が長くなるため住み込みの求人があります。
主に館内での接客や清掃、調理など仕事は多岐に渡りますが、初心者や未経験でも応募できる求人も少なくありません。休日にはリゾート地の観光ができたり、仕事の中で礼儀や作法・言葉遣いを身に着けたりすることができます。
建設
建築業の作業員として住み込みで働く場合は、固定の社員寮が提供されるケースや、建設現場近くの宿泊施設が提供されるケースもあります。
作業員が近くに控えているため、緊急の対応の際に対応できることや管理や監督、スケジュール調整なども対応しやすくなるメリットがあります。
社員寮暮らしで失敗しないためには
社員寮付きの求人を検討する場合、職種以外に寮の内容もしっかりとチェックしておく必要があります。
社員寮暮らしで失敗しないためにも、求人選びのポイントを理解しておくことが大切です。
社員寮暮らしで失敗しないためのポイント4つ
・社員寮を使用する目的を持つ
・仕事内容の情報を確認する
・寮内のルールや設備を確認する
・すべて1人で調べようとしない(社員寮案内に強い外部ツールやサービスに頼ることも大事)
それでは、一つずつ詳しく見ていきましょう。
社員寮を使用する目的を持つ
社員寮付きの仕事を選ぶ場合、まずは自分が社員寮を使用する目的を明確に整理しておくことが大切です。
すでに解説した通り、社員寮での暮らしや仕事にはそれぞれメリットとデメリットがあります。状況によってはなるべく早めに家を確保して働かなくてはいけない場合や、貯蓄を短期間でしたい場合には社員寮はぴったりの制度ですが、自分が社員寮での暮らしに耐えられるかどうかを踏まえて検討するようにしましょう。
仕事内容の情報を確認する
社員寮付きの求人はある程度職種が限定されています。
求人によって異なりますが、比較的体力を使う仕事や、遅番や夜勤を含む仕事もあるため自分に合っている仕事かどうかを確認しましょう。
寮内のルールや設備を確認する
寮ならではのルールや設備は寮によってそれぞれ異なりますので、あらかじめ内容を確認しておきましょう。
例えば、ルームシェアタイプの場合は特に門限や持ち回りの当番のルールが設定されている場合や、バス・トイレ・キッチン・洗濯機が共有である寮もあります。また月々の寮費のほかにかかってくる光熱費も相場より割安または無料の場合がありますので、月にどの程度の支払いになりそうか確認しておきましょう。単身の社員寮の場合、寮費は「無料〜5万円程度」が相場です。建物や周囲の環境を確認してから入居することが大切です。そのほか、部屋は一人部屋なのか相部屋なのか、部屋や設備の広さ、家具家電がつくかどうかをチェックしておくとよいでしょう。
すべて1人で調べようとしない(社員寮案内に強い外部ツールやサービスに頼ることも大事)
社員寮の求人は通常の求人と比べて特殊であり、求人の検索や比較検討に苦労する場合もあります。
社員寮での暮らしの想像がつかない中、求人を選び出すのは不安も大きくなります。求人サイトを活用する場合、社員寮案内に特化しているサイトの活用や、社員寮求人に関して知識と経験が豊富なエージェントに相談をすることがおすすめです。現場のプロの意見を取り入れることで、企業ごとの特徴や実際の社員の様子など、生の情報を知ることができますので、後悔のない仕事探しができるでしょう。
社員寮がある求人を探すなら、ものっぷに登録しましょう!
「やめとけ」という声も多い社員寮ですが、寮で生活することにはメリットもあります。
快適な通勤や休息時間が確保できる点や、面倒な物件探しや手続きは不要で早めに住める点、初期費用が抑えられて通常よりも安い家賃で貯蓄がしやすい点など、社員寮で働く目的とメリットがぴったり合うという方にはとても働きやすい環境になるでしょう。
メリットとデメリットの両方をしっかり理解して、社員寮の仕事選びの参考にしてみてくださいね。
「社員寮のある求人をさがしたい」
「寮費無料の求人でしっかり貯蓄したい」
このように考えている方は、寮付き求人も豊富な「ものっぷ」で求人を探してみるのがおすすめです!
ものっぷなら寮費無料の派遣案件も豊富にありますので、幅広い選択肢からあなたに合った求人を探すことができます。カップル寮や家族寮、ペット寮といった要望や、家具・家電のレンタル手配も対応できる場合がありますので、ぜひあなたのニーズを聞かせてください!
人気の求人は応募状況によって埋まってしまっている可能性もありますので、まずはものっぷへ登録をして、早めに求人をチェックしてみてくださいね!