転職活動をしている方の中には、正社員登用制度を活用したキャリアアップを考えている方も多いかもしれません。
正社員登用を活用できれば、未経験の業界で積んだ経験を生かして正社員としてステップアップして働くことも可能です。正社員登用は全ての企業で導入されているわけではなく、登用の基準も企業によって異なりますので、ポイントを押さえて求人を探す必要があるでしょう。
本記事では「正社員登用制度とは何か?」から、正社員登用のメリット・デメリット、準備すべきポイントを中心に、転職活動で成功するためのアドバイスをまとめています。
目次
正社員登用制度とは何か?
まずは正社員登用の制度について理解し、現在の制度の実態までを詳しく解説していきます。アルバイトや派遣として経験を積みながら、最終的には正社員として働くことを考えているという方はしっかりと確認しておいてくださいね。
正社員登用制度とは
正社員登用制度とは、契約社員やアルバイト・パートなどの非正規雇用者が、一定の条件を満たすことで正社員に昇格できる制度です。企業によって制度の内容や基準は異なりますが、主に業務成績や勤務態度、一定の勤務期間などが重視される場合や、コミュニケーション能力を評価される場合もあります。晴れて正社員登用されると安定した雇用や待遇改善が期待できるため、契約社員として働いている方にとってはキャリアアップの一つの選択肢となります。
正社員登用制度の実態
注意しなければならないのは、正社員登用制度を導入している企業であっても、必ずしも正社員になれるわけではないという点です。企業によっては登用基準が非常に厳しい場合や、制度が存在していても実際はほとんど運用されていないというケースもあります。希望する企業がある場合は求人票や面接の段階で、その企業で過去登用された実績があるかどうかや登用基準について、事前に確認することが大切です。過去に実績がある企業は、より登用されやすい環境が整っていることが多いと考えられるでしょう。
正社員登用を目指す際の事前準備
正社員登用を目指す場合、確認しておきたいポイントを押さえてしっかりと情報を整理しておくことが大切です。登用制度の利用を考えている場合は、以下の点を参考に事前準備を進めていきましょう。
正社員登用を目指す際の事前準備
・企業の登用要件を確認する
・登用実績のある企業を確認する
・登用後の給与や待遇を把握しておく
それでは、一つずつ詳しく見ていきましょう。
企業の登用要件を確認する
正社員登用を目指す場合、まずは企業の登用要件を確認することが必要です。しかし、企業によっては登用の基準が公開されていなかったり、制度はあっても過去の実績が少なかったりする場合があります。登用要件は企業によって基準がさまざまで一概にはいえませんが、業績や勤務態度、コミュニケーション能力などを求めている場合が多く見られます。面接時に登用要件について直接質問すれば、具体的な基準を確認することができるでしょう。
登用実績のある企業を確認する
希望する企業が正社員登用制度を導入している場合は、それまでの登用実績も確認するようにしましょう。なぜなら、登用制度が存在していても実際に登用が行われていないケースや、わずかな登用実績しかないケースがあるからです。登用実績が多い企業は、登用のための制度がしっかりと運用されている可能性が高いと考えられるので、そうした状況に陥らないためにも、面接の際に自然な流れで正社員登用実績について質問することをおすすめします。たとえば「最近正社員になった方はどのような方でしたか?」といったように質問することで、登用の実際や登用されている人物像なども知ることができます。
登用後の給与や待遇を把握しておく
正社員登用後の給与や待遇は事前に把握しておくべきポイントです。登用された後に給与が期待していたように上がらない場合や、逆に労働条件が厳しくなる場合もありますので、事前に担当者に確認をしておくようにしましょう。社会保険やボーナス、昇給のタイミングなどを詳しく比較しておくことで、より安心して転職活動を進めることができます。また、正社員に切り替わることで残業時間や労働環境がどのように変わるかも重要なチェック項目です。
正社員登用の基本的な流れ
正社員登用をめざす場合に確認や準備しておくべきポイントがありますので、しっかりと把握して準備をしておくようにしましょう。
正社員雇用の基本的な流れは以下の3ステップです。
1.登用要件を満たしているかを確認する
2.面接・試験を受ける
3.採用が決定したら、雇用契約の変更・更新を行う
それでは、一つずつ詳しく見ていきましょう。
1.登用要件を満たしているかを確認する
正社員登用への第一歩は、自分がその企業の要件を満たしているかを確認することです。あくまで一例ですが、勤続年数や業務成績、社内評価などそれぞれの企業が求めている基準をしっかり把握しておきましょう。必要であれば資格やスキルを取得するなどしてスキルアップを図り、要件をクリアしておきます。
2.面接・試験を受ける
多くの企業では登用前に面接や試験が行われます。面接ではこれまでの実績や志望動機を聞かれることが多いため、自己PRをしっかり準備しておくことが大切です。これまでの業務経験やスキルを棚卸しして、自己分析をしておきましょう。企業によっては筆記試験や小論文、適性検査が行われる場合もあるため、事前の準備が鍵となります。
3.採用が決定したら、雇用契約の変更・更新を行う
面接や試験に合格し正社員としての採用が決定すると、雇用契約の変更や更新を行うことになります。正社員としての待遇が明確に定められたタイミングで、しっかりと契約内容を確認しましょう。内容に目を通し納得した上でサインすることが大切ですので、もし条件が合わないと感じた場合は、納得いくまで話し合いを行いましょう。
正社員登用を成功させるためのポイント
正社員登用を成功させるためには、そもそもパートや契約社員としての働きぶりが評価される必要があります。企業担当者に、正社員登用をすればよりいっそう貢献してもらえるというイメージを持ってもらえるよう、意識的に現状の仕事ぶりを改善することが大切です。
正社員登用を成功させるためのポイントは、以下の3つです。
・実績を積み上げる
・長期的に働く意思を明確に示す
・同僚や上司と良好な関係を築く
それでは、一つずつ詳しく見ていきましょう。
実績を積み上げる
正社員登用を成功させるためには、日々の業務で目に見える形で実績を積み上げることが大切です。目標の達成やプロジェクトへ貢献し成功させるなど、上司や同僚からの信頼を得ていきましょう。
長期的に働く意思を明確に示す
企業は長期的に貢献してくれる人材を正社員として採用したいと考えるものです。正社員登用を目指す場合は、これからも長く働きたいという意思をしっかりと伝えることが大切になります。面談などの際に「将来的にはこの会社でキャリアを積みたい」「さらなる成長を目指したい」など、将来のビジョンを持っていることをしっかりアピールしましょう。
同僚や上司と良好な関係を築く
職場での人間関係も、正社員登用に影響を与える重要な要素です。会社によって異なりますが、正社員登用に上司からの推薦が必要な場合も多いため、日頃から同僚や上司と良好な関係を築き、信頼関係を構築しておくことが正社員登用への近道となります。
正社員登用制度を利用するメリット
正社員登用制度を利用し、正社員となることができれば長期的に安定したキャリアを築いていくことができるでしょう。
ここからは制度を利用することで得られる、具体的な5つのメリットについて解説していきます。
正社員登用制度を利用するメリット5つ
・雇用の安定
・収入の安定と昇給の可能性
・福利厚生の充実
・昇進やキャリアアップのチャンス
・社会的な信用の向上
それでは、一つずつ詳しく見ていきましょう。
雇用の安定
正社員になることで雇用期間の定めがなくなり、長期的な雇用の安定が保証されます。契約社員などの有期契約とは異なり解雇のリスクが低く、安定して働ける環境が整うことで、精神的にも安定して働くことができるでしょう。
収入の安定と昇給の可能性
正社員になれば、多くの企業で業績に応じた昇給や賞与の機会があるため収入が安定する上に、将来的にも収入アップを期待することができます。安定的な収入を得ることで、将来、結婚や子育てといったライフイベントに備えた長期的な資金計画なども立てやすくなるでしょう。
福利厚生の充実
パートや契約社員と比べ、正社員は福利厚生が充実しているのも大きな魅力です。社会保険や健康保険、年金制度などのように、正社員でなければ受けられない制度が多くあるため、経済的なメリットが大きいのも魅力の一つといえるでしょう。
昇進やキャリアアップのチャンス
正社員になることで、昇進やキャリアアップのチャンスが広がります。マネジメントポジションやリーダー職への昇格も視野に、将来のキャリアプランの幅を広げることが可能となるでしょう。
社会的な信用の向上
正社員は社会的な信用度が高くなり、ローンやクレジット審査に通りやすくなるなど、生活面でも多くの利点があります。車の購入や住宅ローンなどを申請する場合、社会的信用度が高いか低いかで借り入れ可能な金額が大きく変わるだけでなく、社会的信用が低ければ、場合によっては審査に通らないなど、長期的にみて将来の生活や計画で弊害が生じる可能性があります。賃貸契約なども考えると、社会的信用度の高い働き方は年齢を重ねるほど重要になるでしょう。
正社員登用制度を利用するデメリット
正社員として働くには多くのメリットがありますが、必ずしもすべての人にとって良い働き方とは限りません。大切なのは自分のライフスタイルに合った働き方をすることです。正社員登用制度の利用を考えている方は、メリットだけでなくデメリットもしっかりと抑えて検討するようにしましょう。
正社員登用制度を利用するデメリット3つ
・責任が増す
・転勤や異動の可能性がある
・副業が制限される場合がある
それでは、一つずつ詳しく見ていきましょう。
責任が増す
正社員になると、業務に対する責任が増えることは避けられません。その分業務量やプレッシャーも増えるため、これに対応していく覚悟が必要になるでしょう。業績や売上だけでなく、部下や後輩を持った場合の指導や教育などを担い、会社へ貢献していく必要があります。
転勤や異動の可能性がある
会社によって異なりますが、企業の都合によって転勤や異動が求められることがあります。特に大企業では全国転勤や海外転勤の可能性もありますので、事前に考慮しておきましょう。
副業が制限される場合がある
企業によっては副業が禁止されている場合もあります。副業によって起業の準備を考えている方や、さらなる収入やキャリアアップを考えているという方は、事前に就業規則や許可申請の必要を確認しておくようにしましょう。自分の目的や働き方に合わせて、会社のルールを順守しつつバランスを取ることで本業と副業の両立が可能な場合もあります。
登用されやすい人の特徴
正社員登用の条件は会社によって異なりますが、企業は会社へ長期的に貢献してくれる人材を登用したいと考えるものです。会社にとってメリットになると感じてもらえるよう、ここからは登用されやすい方の特徴4つを解説していきます。
登用されやすい方の特徴4つ
・今の業務で実績を上げている方
・より広い範囲で責任のある仕事をしたい方
・協調性を持って仕事に取り組める方
・企業が必要とするスキルや知識を持っている方
それでは、一つずつ詳しく見ていきましょう。
現状の業務で実績を上げている方
正社員登用される方は、現状の業務で目に見える成果を出していることが多いはずです。つまり、正社員登用を目指すには、目標を着実に達成し積極的に業務に取り組む姿勢を示すことで、高い評価を得る必要があるでしょう。
より広い範囲で責任のある仕事をしたい方
仕事に対して、より責任ある仕事を担える人材であることをアピールすることで、将来の活躍をイメージしてもらいやすくなります。新しい仕事にも積極的に取り組む姿勢を見せ、評価を上げる努力をしていきましょう。
協調性を持って仕事に取り組める方
チームワークを大切にし、同僚や上司と協力して働ける方も正社員登用されやすい人の特徴の一つです。仕事のスキルが高くても、チームで協力して業務を進められなくては結果として大きな成果を出すことはできません。同僚や上司からの評価を得ることは正社員登用において重要なポイントですので、日ごろの態度は重要です。
企業が必要とするスキルや知識を持っている方
正社員登用を目指す際、企業が求めるスキルや知識を持っていることは大きなアドバンテージとなります。専門知識や経験は、企業にとって貴重な戦力と見なされるため、正社員登用の可能性を高められるはずです。
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正社員登用制度は、収入や待遇を向上して働ける大きなチャンスです。
最初から正社員として雇用されるには経験やスキルが足りない場合も、まずは非正規雇用から始め、仕事ぶりを評価されることで希望の職種への就職を叶えることも可能です。正社員登用制度を利用するには、企業の登用条件や実態をしっかりと確認し、日ごろの業務で実績を積み上げることが大切になってきます。ただし、正社員になればさまざまなメリットが期待できる半面、責任の増加や転勤の可能性など、デメリットもあります。メリットとデメリットの両方を把握した上で、自分に合った働き方を選択することが重要です。
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