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設備保全とは?設備保全の機能や目的、仕事に必要なスキル、やりがいをご紹介!

「設備保全とはどんな仕事か?」
「求人で見かけるものの、どのようなスキルが必要なのか?」

設備保全の仕事は、製造業の現場を裏方から支える重要な役割を果たしています。しかし、具体的な業務内容や目的、必要なスキルについては分かりにくいかもしれません。

そこで、この記事では、以下の項目について詳しく紹介します。

・設備保全と設備の保守、メンテナンスとの違い
・設備保全の3つの機能
・設備保全の目的
・設備保全の仕事に必要な知識や能力は?
・設備保全に必要な資格は?取得すると良い資格3選!
・設備保全の仕事内容のやりがい

なお、本記事で例として挙げるものは、たくさんある中から代表的な内容に絞っていますので、設備保全とはどんなものなのか基本知識を知りたいという方には特におすすめです。
それでは、一つずつ詳しく見ていきましょう。

設備保全と設備の保守、メンテナンスとの違い

設備保全とは具体的にどのような役割を果たしているのでしょうか。
ここでは設備保全の仕事内容や、設備の保守、メンテナンスとの違いについて解説します。

設備保全とは?

製造業などの工場にある生産設備の点検や修理を行い、故障や停止を予防することで工場の生産活動を維持する全般的な取り組みを指します。

保守、メンテナンスとの違い

設備保全と似た言葉として保守とメンテナンスは基本的には同じ意味合いで使用されています。主に不具合が発生した際の修理や調整作業を指すことが多いようです。設備保全はより広い意味で、この次の項目で説明する予防策から事後対応までを含みます。

設備保全の3つの機能

設備保全には、大きく分けて3つの機能になります。
ここでそれぞれの特性をさらに詳しく見ていきましょう。

1.予防保全

設備が計画通りに動作し続けるために、定期的な点検やメンテナンスを行う方法です。
予防保全には以下の2種類があります。

・時間計画保全
・状態監視保全

時間計画保全

時間計画保全は、一定の時間の間隔を決め、故障が発生する前に設備の点検やメンテナンスを行います。事前に計画を立てておくことで定期点検による効果的な管理が可能です。

状態監視保全

状態監視保全とは、設備の状態を点検し、劣化状態にあわせて必要な部品の交換や調整を行うことです。これにより、故障等のトラブルの早期発見が可能です。

2.事後保全

故障が発生してから行う設備保全のことを事後保全を指します。事後保全が行われるのは以下の2種類があります。

・機能停止型故障
・機能低下型故障

機能停止型故障

機能停止型故障とは、設備が完全に停止してしまうような故障をいいます。即座に対応する必要があり、迅速な復旧が求められます。

機能低下型故障

機能低下型故障とは、稼働はしているものの設備の機能が低下している故障のことです。不良品の発生などにつながるため性能の回復や改善が必要です。

3.予知保全

予知保全は、データやセンサーなどの技術を駆使し設備の故障を予測したり故障や不具合を未然に防ぎます。故障の予兆が見極められるようになると、適切なタイミングで設備保全の対応ができます。予兆の的中率が高くなればなるほど、設備保全にかかるコストを抑えることが可能です。
IoTやAIといった最新のITテクノロジーを活用して実現される手法です。

設備保全の目的

設備保全とはどのような目的で行われているのかについて詳しく解説していきます。

・設備機能の維持や安全性の確保
・生産活動(QCD)の維持
・無駄なコストの削減
・設備の長寿命化

上記4つの項目に分けて紹介します。ここでは一つずつ見ていきましょう。

設備機能の維持や安全性の確保

設備保全の目的の1つ目は、設備機能の維持や安全性の確保です。設備が停止すると生産に大きな影響が及び、故障によって重大事故や人身災害につながる恐れもあります。そのようなことを防ぐために安全な状態で設備機能の安定した稼働を保つ必要があります。

生産活動(QCD)の維持

設備保全の目的の2つ目は、生産活動(QCD)の維持です。故障を未然に防ぐことで安定した生産が可能となり、製造業におけるQCD(Quality=品質、Cost=コスト、Delivery=納期)を守ることができます。設備保全を適切に行うことで、生産ラインが予定通りに動き、品質やコスト、納期管理がスムーズになります。

無駄なコストの削減

設備保全の目的の3つ目は、無駄なコストの削減です。突発的な故障対応は、修理費用だけでなく生産停止や納期遅延による損失を伴います。設備保全を適切に行うことで、安定稼働につながるだけでなく、故障や不具合を未然に防ぎ、修理費用や生産ロスを減らすことが可能です。

設備の長寿命化

設備保全の目的の4つ目は、設備の長寿命化です。定期的に設備保全を行うことで、設備の寿命を延ばすことができ、高額な設備コストを抑制することにつながります。長く設備を使用できるほど現場の作業者も設備の操作・保全ノウハウを蓄積しやすくなります。

設備保全の仕事に必要な知識や能力は?

ここまで設備保全とはどのようなものなのか仕事内容について説明してきました。
設備保全の仕事に興味があるけど、実際に働く上でどのような知識や能力が必要かどうか分からない方もいると思います。そこで、設備保全に必要な知識や能力に関して解説します。

・設備保全に関する知識、資格
・安全管理能力
・コミュニケーション力
・責任感・QCDの意識

上記4つの項目に分けて紹介します。
一つずつ見ていきましょう。

設備保全に関する知識、資格

設備保全の仕事は、機械の仕組みや構造、電気回路など幅広い領域の知識が必要となります。
未経験の場合でも、業務を通じて徐々に学んでいくことが多いですが、あらかじめ基礎知識を身につけておくとスムーズに設備保全の仕事をスタートできます。
また、資格に関しては 後述する「機械保全技能士」「電気工事士」「電気主任技術者」などの資格があると就職・転職時だけでなく、キャリアアップの面でも有利になります。

安全管理能力

設備保全で扱う設備や製造業の工場内は、場合によっては電気設備の取り扱いや高所での作業など、予期せぬトラブルや危険と隣合わせの場所でもあります。そのため、労働災害を防ぐ作業マニュアルの遵守や安全管理の意識を常に徹底しておくことが大切です。

コミュニケーション力

設備保全は、一人で作業することはほとんどなく、チームで作業することが多い仕事です。設備の不具合や故障に対し、チームだけでなく生産管理や品質管理、製造オペレーターなど、関係部署とやりとりしながら設備保全を進めていきます。社内以外にも外注のメーカーや業者と納期調整や見積もり交渉も発生してくる場合もあるので、円滑なコミュニケーション力が必要となります。

責任感・QCDの意識

設備保全の仕事は、責任感やQCDの意識が求められます。一度設備が止まってしまうと、製造業で重視される製品の品質(Q)・コスト(C)・納期(D)に影響が及んでしまいます。小さなミスが大きな損失につながりかねないため、高い責任感を持って作業にあたることが重要です。

設備保全に必要な資格は?取得すると良い資格3選!

設備保全の仕事をする上で必須となる資格はありませんが、資格を取得することで業務の幅が広がり、キャリアアップや転職の際にも役立ちます。
ここでは、取得すると良い資格について解説します。

・機械保全技能士
・電気工事士
・電気主任技術者

上記3つの資格に分けて紹介します。
では、一つずつ見ていきましょう。

機械保全技能士

機械保全技能士とは、製造現場で機械が正常に稼働するために機械の修理やメンテナンスなどの幅広い技能や知識を証明できる国家資格です。特級・1級・2級・3級まであり、実技試験と学科試験の両方に合格する必要があります。現場での設備保全スキルを客観的に証明できるため、キャリアアップには有効な資格です。

電気工事士

電気工事士とは、電気設備の工事や点検を行う際に必要となる国家資格です。電気設備の配線やメンテナンスに携わる際には必須となります。第1種と第2種があり、第1種は第二種に比べより大規模な工事を扱えます。試験内容は筆記と技能の2種類です。電気系統の配線や回路を扱う機会の多い工場では、非常に需要が高く設備保全の仕事でも資格を生かすことが可能です。

電気主任技術者

電気主任技術者とは、電気設備の管理・点検・保安監督を行うための国家資格です。工場やビルなどの大規模施設で電気設備の管理などを行う際には欠かせない資格となります。取り扱いできる電圧によって、第1種・第2種・第3種に区分されます。難易度は高い資格になりますが、電気設備は幅広く使用されているため、需要も高くキャリアの大きな武器になるでしょう。

設備保全の仕事内容のやりがい

ここまで設備保全とはどのようなものなのか、オススメの資格について詳しく説明してきましたが、やりがいも感じられる仕事でもあります。最後に、設備保全の仕事を通じて得られる主なやりがいを3つ紹介します。

・自身のスキルや能力で設備トラブルを解決できたとき
・改善業務で効果が出せたとき
・修理のノウハウが学べる

上記3つの項目について解説します。
一つずつ見ていきましょう。

自身のスキルや能力で設備トラブルを解決できたとき

突発的な故障やトラブルが発生した際、自分の知識や経験を活かして原因を特定し、修理や交換を行うことで設備が稼働し解決へ導くことができることは大きな達成感につながります。
生産ラインを止めるわけにはいかないという緊迫感はありますが、そんな状況を乗り越えたときの自分が現場を支えているという実感はやりがいを感じられます。

改善業務で効果が出せたとき

設備保全を行うことで故障やトラブルが減り、稼働率アップやコスト削減など成果につながります。現場全体から感謝されることは大きなモチベーションにつながります。

修理のノウハウが学べる

設備保全の業務を通じて、生産設備の構造や原理を深く知ることができるので実践的な修理のノウハウを日々身につけられることもやりがいの1つです。未経験からでも着実にスキルを蓄えられるため、将来にわたって武器となるノウハウを身につけることができます。特に製造現場の機械や生産設備は多岐にわたるため、業務をこなしながら専門性を高めていくことで、業界を問わず幅広い現場で必要とされ、キャリア形成においても大きな強みとなるでしょう。

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本記事では、設備保全の機能や目的、やりがいについて紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。
設備保全は、製造業にとってなくてはならない重要なポジションであり、今後もIoTやAIの普及によりますます注目を集める仕事といえます。未経験からのチャレンジもしやすく、手に職をつけたい方やモノづくりの現場で長期的に安定して働きたいと考えている方は、是非一歩踏み出してみてください。

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