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クレーン運転士として働くメリットとは? 仕事に生かせる資格を紹介

「クレーン運転士に興味があるけれど、メリットやデメリットが気になる」「関連資格が複数あってどれが必要か分からない」

この記事をご覧の方は、こうした疑問を抱きつつ、クレーン運転士としての働き方に関心をお持ちではないでしょうか。本記事では、クレーン運転士として働くやりがいやメリット・デメリット、そして仕事に生かせる資格について詳しく解説します。クレーン運転士は、安定した高収入が見込める上、手に職をつけられるため、長期的なキャリアとしても注目されています。ぜひ参考にしてください。
この記事の要約は以下の通りです。

・クレーン運転士として働くやりがいとは
・クレーン運転士に必要な資格
・クレーン運転士として働くメリット・デメリット
・資格取得のための技能講習とは?
・資格を生かして働くために

それでは、一つずつ詳しく解説していきます。

クレーン運転士として働くやりがいとは

クレーン運転士の仕事内容

クレーン運転士は工事現場や工場内でクレーンを操作し、主に鉄骨や重機を高所へ運ぶ重要な役割を担っています。クレーンの種類や重さに応じた資格が必要で、資格次第では「天井クレーン」や「デリック」など、操作できるクレーンの幅が広がります。仕事には高度な技術と正確さが求められ、事故防止のための安全管理も欠かせません。近年では、体力があまり必要とされないため女性のオペレーターも増加しており、個人プレーで進められる仕事の特性が魅力です。

クレーン運転士のやりがい

クレーン運転士は、資格が必要だからこそ高収入を目指すことができ、人気のある職業です。責任が重く、孤独で危険も伴いますが、大きな車両を自らの腕で操作し、充実感や達成感を得られる点もやりがいの一つです。特に乗り物が好きな人にとっては、「好き」を仕事にできる職種といえます。また、手に職をつけて安定した働き方ができるだけでなく、段階的な資格取得を通じて収入アップも図れます。資格保有者は職場で貴重な存在とされ、働きやすさにもつながることでしょう。

クレーン運転士に必要な資格

クレーン運転士の資格とは

クレーンの操作には、車両を走行させるだけなら普通自動車免許があれば可能な場合もありますが、現場でのクレーン操作には専門の資格が必要です。クレーンオペレーターは、現場で使用するために必要な資格を取得した人を指します。クレーン運転には、つり上げ荷重や種類に応じた複数の資格があり、特に製造現場で使用される天井クレーン(ホイストクレーン)の操作にも特定の資格が必要です。ここでは、クレーン操作に関連する主な資格と、それぞれの資格で運転可能なクレーンについて紹介します。

クレーン運転士の資格の種類

クレーン運転士の資格は、主に「クレーン・デリック運転士免許」と「移動式クレーン運転士免許」に分かれます。

■クレーン・デリック運転士免許(クレーン限定)
5トン以上の資材をつり上げられるクレーンをすべて操作できる資格です。デリックは対象外ですが、橋形クレーンや天井クレーンなどを操縦可能です。

■クレーン・デリック運転士免許(限定なし)
建設現場で用いるデリックを含むすべてのクレーンを操作できる万能な免許です。

■クレーン・デリック運転士免許(床上運転式クレーン限定)
床上で操作するクレーンを対象にし、5トン以上のクレーンも扱えます。この免許を取得すると、工場などで使用される天井クレーンや橋形クレーンを床上から操作できます。クレーン操作の中でも床上での操作に限定されているため、無線操作のクレーンやデリックは除かれます。

■移動式クレーン運転士免許
この資格で対象となるのは、トラッククレーンやラフテレーン、クローラークレーンなどの移動式クレーンで、資格を取得すれば吊り上げ荷重が5トン以上の移動式クレーンを運転・操作できます。ただし、公道を走行する際には自動車運転免許が必要であり、玉掛け作業をおこなう場合には別途、玉掛け技能講習の修了も求められます。

取得に必要な費用

結論として、資格取得にかかる費用は、クレーンのつり上げ荷重が小さくなればそれに比例して、費用も安くなります。また、クレーン関連の資格取得費用は受験地域や教習所(機関)によって異なるため以下、目安としてください。各種費用については2024年11月現在の情報となるので、資格取得の際は事前に確認しておきましょう。

■クレーン・デリック運転士免許(クレーン限定)取得について
5トン未満のクレーンを操作したい場合は、クレーン運転特別教育を受講すれば操作できます。費用はおおよそ12,000~13,000円で、学科が約9時間、実技が約4時間の、計13時間程の講習を受け、受講を終えると「特別教育修了証」が交付されます。

■クレーン・デリック運転士免許(限定なし)取得について
免許を取得するには、学科講習と運転技術や合図の習得をおこなう実技講習に参加し、講習を終えた後に学科と実技試験に合格すれば無事に免許取得となります。
免許取得にかかる期間は約1~2週間で、受験料は学科試験が8,800円、実技試験が14,000円です。教習所へ通う場合はおおよそ13万〜16万円の費用がかかります。また、ほとんどの作業現場では玉掛け作業も必要とされるため、玉掛けの資格取得(技能講習2万~5万円/特別教育は約2万円)の費用も加味しておくといいでしょう。

■クレーン・デリック運転士免許(床上運転式限定)取得について
免許を取得するには、基本運転、応用運転、合図の基本作業などの教習を4日ほどかけて学び、学科、実技ともに試験が行われます。取得費用は、受験料として学科試験が8,800円、実技試験が14,000円です。教習所に通う場合は、11万〜15万円程度かかります。他の免許と比べ、比較的短期間で免許を取得できる点が魅力です。

■移動式クレーン運転士免許取得について
教習所へ通う場合、約13万〜16万円の費用が必要です。また、学科試験の8,800円と実技試験14,000円の手数料をそれぞれ準備しなければなりません。また、移動式クレーンを操縦するためには加えて運転免許が必要で、大型特殊車は10万~20万円、大型自動車は20万~35万円、中型自動車は10万~27万円かかります。全資格に共通して諸費用も発生するため、詳細は教習所の情報を確認してください。

資格を取るために必要な準備

クレーン運転士の資格取得には、講習や試験のための準備が必要です。まず、クレーンの種類や操作範囲に応じた適切な資格を確認し、講習や試験に必要な日程や費用を確保しましょう。さらに、受講内容をスムーズに理解できるよう、基礎知識を事前に勉強しておくといいでしょう。教習所によって費用やカリキュラムが異なるため、事前に公式情報を確認することも大切です。

クレーン運転士として働くメリット・デメリット

メリット1 未経験や初心者でも働ける

クレーン運転士の資格取得直後やブランクがある場合でも、就職先が見つけやすいという点が資格を保有していることの強みです。さらに、業務に関連する免許取得の費用を会社が負担するなどのサポート制度がある場合には、他の資格を取得することでキャリアアップも目指せます。実務経験を重ねていけば、プロのクレーン運転士として多様な現場で活躍できる機会が広がります。

メリット2 転職に役立つ

クレーン運転士の資格保有は転職にも有利で、再就職がしやすい点が強みです。また、この職種は求人が多いだけでなく「クレーン運転士」という国家資格が必要であるため、資格を取得していることで希望に合った求人が見つけやすくなります。また、クレーン運転士としての経験があれば面接でのアピールポイントになり、採用の可能性も高まります。資格には「限定なし」「クレーン限定」「床上運転式クレーン限定」があり、さらに上位資格を取得することでキャリアアップの道も広がります。

メリット3 安定した収入が得られる

クレーン運転士は比較的高い平均年収が得られるため、将来も安定して働ける職業といえます。上述のような資格保有のメリットはもちろんのこと、安全性を欠くことなく専門的な知識と技術が求められ、誰でもできる仕事ではなく希少性が高い点も、安定収入に結びついています。男性の平均年収は毎年約460万円と安定しており、女性の場合も社会進出の影響から近年年収が向上し、現在は450万円前後まで上がっています。また、スキルや資格によってさらなる収入アップが期待できます。

デメリット1 仕事の責任が大きい

クレーン運転士は、大型機械で重い荷を扱うため、一瞬の操作ミスが重大な事故につながる責任の重い仕事です。つり荷の落下などが起きれば、周囲の作業員の命を脅かす可能性もあるため、特に安全管理が重要です。さらに、地上では無風だとしても上空では風の影響でつり荷が不意に動くこともあり、操作には常に細心の注意が求められます。たとえ現場での指示通りに動いていたとしても、事故が発生した場合には責任を問われます。指示をうのみにすることなく、常に危険予知の意識を持って安全性を第一に判断することが求められます。

デメリット2 運転の訓練期間が長い

一人前のクレーン運転士として働くためには、資格取得だけでは不十分です。間違いなく安全に運転するためには、経験を重ねて技術を磨くことが求められます。同じ現場で働く従業員の命を守るためにも、長期的な自己成長に向き合う覚悟を持ちましょう。職場環境によっては十分なスキルアップの機会が得られず、もどかしく感じることもあるかもしれません。その一方で、豊富な経験と高い技術力を持つ運転士は重宝されるので、地道な努力をしていれば収入アップにつながるなど一定の評価を受けることにもなりえます。

資格取得のための技能講習とは?

技能講習とは

技能講習は、学科と実技の講習を受けて修了試験に合格することで修了証明書が交付される資格制度です。クレーン運転に必要な技能講習には「小型移動式クレーン技能講習」「床上操作式クレーン運転技能講習」「玉掛け技能講習」の3種類があり、これらは労働安全衛生法に基づき、建設現場や工場での作業に必要とされます。つり上げ荷重1トン以上のクレーンの玉掛け業務なども技能講習の修了が必須です。講習は認可された教育機関で受講でき、資格を有している場合は科目免除が適用されることもあります。

小型移動式クレーン技能講習

小型移動式クレーン運転技能講習は、つり上げ荷重5トン未満の移動式クレーンを操作するための資格です。この講習は移動式クレーン運転免許よりも取得難易度が低く、5トン未満の作業が主な場合には小型移動式クレーン技能講習が有効な選択肢です。ただし、資格を取得しても公道の走行には道路交通法に基づく運転免許が別途必要です。

床上操作式クレーン運転技能講習

床上操作式クレーン運転技能講習は、5トン以上の床上操作式クレーン(無線式を除く)や、移動式クレーン以外の5トン未満のクレーンを操作するための資格です。床上で運転するクレーンの中でも、操作スイッチがトロリについているため、運転者がつり荷とともに移動する必要があります。講習は通常3日間で学科と実技を学び、修了試験も実施されます。比較的取得の難易度は低いため、クレーン資格の中でも取り組みやすい講習とされています。

玉掛け技能講習

玉掛け技能講習は、つり上げ荷重1トン以上のクレーンなどでの玉掛け作業を行うための資格です。クレーン運転の資格があっても、玉掛けに関する資格がなければ、荷をクレーンのフックに掛ける作業全体を行えないため注意が必要です。安全に作業を行うためには、クレーンの構造や機能、安全装置の特性を理解する必要があり、荷の落下リスクに備えた知識も求められます。玉掛け技能講習により、こうした知識を習得し安全作業を支えることが可能となります。

資格を生かして働くために

クレーン運転士以外の資格も記載する

これまでに述べたようにクレーン運転士の関連資格を取得することで、仕事の幅が広がり、安定して働きやすくなります。特に「玉掛け技能」などの技能講習で得た資格や「中型自動車」「大型自動車」「大型特殊車」の運転免許を保有している場合、履歴書に記載することで、自身のスキルをアピールする重要なポイントになります。これらの資格保有は、クレーン運転士としての希少性を高め、採用側としても多様な現場での活躍を期待できるでしょう。

求人の条件を絞って自分に合う会社探しを

クレーンオペレーターの資格は、一度取得してしまえば有効期限はありません。クレーン運転士として資格を生かすためには、求人の条件をしっかりと確認し、自分に合った会社を選ぶことが大切です。また、どの種類のクレーンを扱うか、勤務地、勤務時間、福利厚生なども確認し、条件が自身のライフスタイルやキャリア目標に合うかを見極めましょう。さらに、関連資格の取得を支援してくれる企業であれば、キャリアの幅も広がり、今後の活躍の場が増える可能性もあります。

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ここまで、クレーン運転士として働くメリットや関連資格について紹介しました。
クレーン運転士は体力面での負担が少ないことから、近年では若い女性の進出も増えています。専門資格を生かし、安定した高収入を得られる職業であるため、手に職をつけたいと考える方にとって非常に魅力的な職種といえるでしょう。
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