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「玉掛け」とは? 必要資格の取得方法や資格を生かした働き方を紹介

「玉掛けってどんな仕事なのだろうか?」

この記事にたどり着いたあなたは、そんな疑問を抱えているのではないでしょうか。
転職を検討する中で、「玉掛け」という仕事に興味を持った方も多くいると思いますが、具体的な仕事内容までは分かりにくいかもしれません。どんな資格が必要で、そのために何をすれば良いかということも把握しておきたいですよね。
そこで、この記事では、「玉掛け」の仕事を始めたいと考えている方に向けて、以下の項目について詳しく紹介します。

・玉掛けとは?
・必要な資格の種類と取得方法
・玉掛け作業に向いている人・向いていない人
・玉掛け作業者の主な就職先とは?
・資格を生かした働き方をしよう

上記5つの項目に分けて一つずつ解説していきます。
「玉掛け」の仕事に興味はあるけど、具体的な仕事内容が分からずに立ち止まっている方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

玉掛けとは?

建設業などへの転職を考えている方の中には、玉掛けの仕事に興味を持っている方もいると思います。
まず、玉掛けとは何かについて解説します。

・玉掛けとは
・作業内容
・クレーンオペレーターとの違い

上記3つの項目に分けて紹介します。
一つずつ見ていきましょう。

玉掛けとは

建設現場や工事現場などで、クレーンが建材などを動かしている光景を見たことがある方も多いのではないでしょうか。玉掛けとは、そうしたクレーンで荷物を移動、つり下げて安全に運搬する作業のことを指します。建材などの大きな荷物を運ぶ際、荷物がワイヤーから外れて落下するようなことがあれば、とても危険です。玉掛けは危険と隣り合わせの作業であるため、クレーンの運転手だけでなく、周りの作業員と連携を取り、チームで現場の安全を確保する必要があります。

作業内容

次に、玉掛けの仕事内容について説明します。
玉掛けは、クレーンでつり上げるための道具や荷物を準備して、片付けるまでが一連の作業です。具体的には、ワイヤーなど荷物をつり上げるための道具の取り付けや取り外し、荷物の固定、クレーン操縦士の誘導などがあります。また、荷物をつり上げる際に、荷物がバランス良く安全に持ち上がっているかを確認したり、クレーン操縦士に合図を送ったりすることも仕事内容の一つです。

クレーンオペレーターとの違い

玉掛けの仕事内容について紹介しましたが、玉掛けとクレーンオペレーターはどのような違いがあるのでしょうか。
玉掛けは、前述の通り、荷物の着脱やクレーン操縦士に合図を送る作業が主な仕事内容です。一方、クレーンオペレーターは、クレーンを操縦する人のことです。そのため、玉掛けの担当者とクレーンオペレーターはペアで仕事をします。玉掛け作業は、両者の連携があってこそ成り立つ作業です。

必要な資格の種類と取得方法

ここで、玉掛けの仕事をするのに必要な資格の種類と取得方法について解説します。

・1トン未満の玉掛け特別教育
・1トン以上の玉掛け技能講習
・それぞれの難易度と勉強方法
・どのくらいの期間で取得できる?
・受講方法と必要費用
・合わせて取りたい資格

上記6つの項目に分けて紹介します。
一つずつ見ていきましょう。

1トン未満の玉掛け特別教育

つり上げ荷重1トン未満のクレーンを使用して玉掛け作業をする場合、「玉掛け特別教育」の受講が推奨されています。働く現場によっては、玉掛け特別教育を受けていないと、1トン未満の玉掛けの仕事でも従事できない場合があるので注意しましょう。

1トン以上の玉掛け技能講習

つり上げ荷重1トン以上のクレーンを使用して玉掛け作業をする場合、「玉掛け技能講習」を受講する必要があります。玉掛け技能講習は、全国各地のクレーン教習所や都道府県労働基準協会連合会などで実施される国家資格です。また、各教習所が実施している玉掛け技能講習は、所有資格や実務経験に応じて、受講する科目が免除され、受講時間が短縮されるコースもあります。

それぞれの難易度と勉強方法

玉掛け特別教育は、指定された科目を受講すれば取得できる資格なので難易度は低いと言えます。一方で、玉掛け技能講習は、指定された科目を受講した後に、筆記試験と実技試験に合格する必要があります。
合格率は90%以上であるため、国家資格の中では比較的取得しやすい資格と言えるでしょう。いずれの資格についても、講習を真面目に受けて、理解できれば問題ありません。事前の予習などは不要なので、講習でしっかりと学ぶことが大切です。

どのくらいの期間で取得できる?

玉掛け特別教育では、学科講習が5時間、実技講習が4時間の計9時間となっており、2日間にわたって行われます。指定された講習を終了すると、終了証が交付され「玉掛け特別教育修了」と証明できるようになります。

玉掛け技能講習は、学科講習と実技講習の2種類です。受講するコースによって掛かる時間が変わります。基本的には学科講習と実技講習を合わせて、計19時間以上掛かり、3日間にわたって受講する必要があります。

受講方法と必要費用

受講方法は、玉掛け特別教育の場合、企業の事業所や全国各地の教習所などで受けることができます。玉掛け技能講習の場合は、各都道府県の労働局に登録されている教習機関で受講可能です。講習料金は、各教習所によって異なります。下記はどちらも目安です。

玉掛け特別教育の取得に掛かる費用……2万円弱
玉掛け技能講習の取得に掛かる費用……2~4万円

すでに所有している資格が受講科目の免除の対象になる場合は、費用も一部免除される可能性があります。

合わせて取りたい資格

玉掛けの資格を取る際は、クレーンを運転する資格も一緒に取得することがおすすめです。前述の通り、玉掛け作業は、クレーンオペレーターと連携して進めるため、現場ではクレーンの運転資格を求められることが多々あります。また働く現場によっては、玉掛け作業とクレーンの操作の両方を一人で行う可能性もあります。そのため、玉掛けの資格とクレーンの免許は、両方取得しておいたほうが転職の際も有効的です。

玉掛け作業に向いている人・向いていない人

玉掛けの仕事に興味があるけど、自分に向いているかどうか分からない方もいると思います。
そこで、玉掛け作業の向き・不向きについて解説します。

・向いている人
・向いていない人
・作業のメリットとデメリット

上記3つの項目に分けて紹介します。
一つずつ見ていきましょう。

向いている人

まず、玉掛け作業に向いている方についてです。玉掛け作業者は、クレーンの操縦士との連携が大切なので、コミュニケーション能力が高い方や協調性がある方は向いていると言えるでしょう。また、安全に作業を進める必要があるため、周囲の状況を常に把握できる注意力や集中力がある方も向いています。

向いていない人

次に、玉掛け作業に向いていない方についてです。玉掛け作業では、重い荷物を取り扱いますが、作業自体はクレーン等で荷を掛けて目的地まで運ぶことなので力仕事というわけではありません。しかし、玉掛け用具の運搬や取り付け、フックへの掛け外しなどを行うため体力は必要です。また、チームで進める作業が多いので、コミュニケーションを取るのが苦手な方も向いていないと感じてしまうかもしれません。

作業のメリットとデメリット

玉掛け作業の向き・不向きについて上記で紹介しましたが、玉掛け作業員として働くメリット、デメリットについても解説します。

主なメリットの1つ目は、未経験でも挑戦しやすい点です。資格取得の難易度もあまり高くないため、業界未経験の方も転職しやすいでしょう。2つ目は、資格を生かして幅広い場所で活躍できることです。経験を積めば、工事現場や工場、倉庫など、玉掛け作業員を必要とする場所は数多くあります。そのため、様々な場所で活躍することができます。
一方、デメリットとしては、安全に十分な配慮が必要な点です。玉掛けは危険を伴う作業でもあるので、慎重に進める必要があります。また、玉掛け以外のスキルも必要です。上記で紹介したように、コミュニケーション力やクレーンの免許など、玉掛け以外のスキルも求められる場面は多くあります。

玉掛け作業者の主な就職先とは?

玉掛け作業を仕事にすると、今後どのようなキャリア形成ができるか気になりますよね。
ここで、玉掛け作業者の主なキャリアについて解説します。

・玉掛け作業者の今後のキャリアとは
・主な就職先
・年収は? キャリアアップはどうする?

上記3つの項目に分けて説明します。
一つずつ見ていきましょう。

玉掛け作業者の今後のキャリアとは

玉掛け作業者になった後のキャリアは、製造業界や建設業界をメインに広げることが可能です。例えば、玉掛け作業の経験を積むことで、リーダーやマネージャーなどに昇進する可能性があります。玉掛けやクレーンの資格を生かして、上記のような業界に特化したキャリアパスが期待できるでしょう。

主な就職先

玉掛け作業者の主な就職先には、製造業界や建設業界、物流業界があります。製造業界では工場など、建設業界では工事現場など、物流業界では倉庫などといったように、活躍する場所は幅広くあります。クレーンを使用する場所であれば、玉掛け作業者に求められるスキルは基本的に同じです。自身の希望条件に合った就職先を探すとよいでしょう。

年収は? キャリアアップはどうする?

厚生労働省の「令和元年度賃金構造基本統計調査」から算出すると、玉掛け作業者の平均年収は、約433万円です。玉掛け作業者は専門職となるため、勤続年数が長くなるほど年収が高くなる可能性があります。同様に、経験を積むことでキャリアアップすることも可能です。また、クレーンの免許や他の現場で活用できる資格も取得できれば、さらに専門性を高めることができます。資格を生かして働くことで、キャリアの幅も広がるでしょう。

資格を生かした働き方をしよう

玉掛けの仕事について、上記で必要な資格も紹介しました。資格を持っていると、仕事の選択肢も広がります。ここで、資格を十二分に生かした働き方をするためのコツを紹介します。

・履歴書の書き方
・適切な求人探しの方法とは

上記2つの項目について解説します。
一つずつ見ていきましょう。

履歴書の書き方

1つ目は、履歴書の書き方です。保有資格は、履歴書の免許や資格を記入する欄に正式名称で記載します。玉掛け特別教育の資格を保有している方は「玉掛け特別教育修了」と記載し、玉掛け技能講習の資格を保有している方は「玉掛け技能講習修了」と記載します。クレーンを運転する資格など、他の資格を持っている方はそれらもまとめて記載しましょう。複数の資格を記載する場合は、取得した時系列に合わせて記載しましょう。そして、志望動機の欄でそれらの資格を生かして働いた経験や磨いたスキルについて触れ、技術をアピールすることが大切です。

適切な求人探しの方法とは

2つ目は、適切な求人探しの方法についてです。玉掛けの仕事を希望する場合は、求人サイトのキーワード検索欄で「玉掛け」と入力すると求人を絞り込むことができます。また、就職活動が不安な方は、採用コーディネーターのサポートが受けられる求人サイトを活用するのもひとつの手です。資格を取得していると、選考で有利になることが多く、資格手当が支給される場合もあります。自分が持っている資格を生かせる仕事を選びましょう。

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ここまで、玉掛けの仕事内容や資格について紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。
玉掛け作業者は、クレーンを使う現場において非常に重要なポジションです。専門性の高い職種なので、経験を積むことでキャリアアップや年収アップも期待できます。この記事でも紹介したように、玉掛け特別教育や玉掛け技能講習の資格を取得できれば、活躍できる場所は幅広くあります。資格を生かすためには、適切な求人探しをすることが大切です。

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